スーパーサイエンスハイスクール
課題研究発表会


兵庫県立神戸高等学校
総合理学科


平成22年2月19日(金) 講堂

  スーパー・サイエンス・ハイスクール(SSH)に指定され、中核校になっている神戸高校の課題研究発表会に参加しました。

 
 
 阪急・神戸線王子公園駅から王子公園内を通り抜けて青谷川を渡って・・・山の麓1キロの坂を上ると神戸高校の正門にたどり着きます。
 神戸高校前の交差点で振り返ると、港、クレーン、そして海が見渡せます。

 
総合理学科の2年生が1年間 課題研究に取り組み、
発表会には2年生40人と1年生40人、そして保護者と
外部からの参加者、そして来賓が2人の百名あまりです。

中間発表会では、ポスターセッション方式で対面での
プレゼンテーションに続いて質疑応答でしたが、今回の
課題研究発表会では、講堂での壇上からのオーラル
セッションによるプレゼンテーションが12分で、その後
4分間の質疑という形式です。


  
12時40分に開会ですが、それまでは講堂の後方にポスター展示があって、
生徒が説明をしたり、個別に資料等をわたしてくれたり・・・

 
これは、宇宙で生まれたメダカの子孫だそうです。
口頭発表の練習をしながらも、展示の説明にも応えて・・・

 
保護者の方々も参加されて、熱心に見入っていました。


科学技術振興機構の方も、開会前から熱心に・・・


 学校長による開会のあいさつ、中等教育機関における人材育成の視点からの話は、受験一辺倒の普通高校というよりも、進学後の大学での学びや研究をもしっかりと視野に入れた教育を、ここではしっかりと視野に入れているんだなあ〜、というのが伝わってくる内容でした。


そして総合理学部長からのSSH事業の説明

 
疑問を検証する
ー数学を利用した新しい暗号方式の研究ー

 最近はブレザーがほとんどですが学生服と
セーラー服は、むしろ新鮮に映りました。


 
数理生態学
感染症モデルの構築と数学的考察

「数理生態学」というタイトルの発表は、実は今年度
私が勤務校で取り組んだ微分方程式の数値解による
シミュレーションを行なっていて、もっとも関心を持って
いる内容です。しっかりとまとまっていて感心しました。
神戸高校で流行ったインフルエンザを取り上げて、その
感染の様子を取り上げていました。連立微分方程式を
用いたモデル化、そして各定数を検討して数値解を求め、
実際の値(神戸高校での感染の実態)と比較検討して
妥当性にも言及していました。

 
兵庫県に生息するメダカは均一な集団か?

 
特定外来生物アルゼンチンアリの港島への侵入
ー 人類とアルゼンチンアリの果てしない戦い ー

 
開会直前に入場した1年生も、展示を見学していました。

 
踏み込んだ質問にも、生徒は堂々と答えていました。

 
自分のテーマへの勧誘もあるのか、1年生にも熱心に説明していました。


新聞記者の取材に応じている生徒も・

  
単成火山のアナログ実験
〜笠山の観察とモデル化〜


1年生からの質問も、結構 鋭いです

 
セルロースを用いたバイオエタノールの生成
ー硫酸処理による変換効率の向上ー

 
疑問を検証する
ーだまし絵の研究ー

 
天然色素を使用した色素増感型太陽電池の劣化に関する研究
チタニア膜における色素の分解と光照射の関係について

 
科学技術振興機構と京都大学からの来賓の講評も興味深い内容でした。


生徒も保護者も、熱心に講評に耳を傾けていました。


終了後も展示の前には人だかりが・・・
 

 
 勤務校が現代的な校舎なのですが、ここは、どちらかと言えば近代的な香りが漂う校舎です。


 

 
 高台の上にあって、グラウンド越しに港の遠景が愉しめます。
駅のある市街地まで、坂道を約1キロ下って・・・