2021_NewYear



 令和3年(2021年)、
この新しい年も何卒もよろしくお願いします。

*

百舌

槻の梢に
 ひとつ時默つてゐた
 分別顏な春の百舌

曇り空を高だかと
 やがて斜めに川を越えた

紺屋の前の榛の木へ
…… ああその

今の私に欲しいのは
 小鳥の愛らしい
 一つの決心


三好達治、濶ヤ集より




 昨年末に書棚を整理していたら、三好達治の詩集が出てきました。

 しおり代わりに挟んでいたサービス券から、社会人となって初めて千葉県柏市で働き始めた時に買ったようです。

 柏市内の会社の寮を出て、埼玉県三郷市に引っ越した頃に、通勤電車の中で読んでいた記憶が かすかにあります。


 中公文庫の、「日本の詩集22 三好達治」の中に、達治が刊行した色々な詩集が収録されていますが、その中の濶ヤ集にある「百舌」という詩が、当時は大好きでした。


 この新しい年、達治が詩に描いた百舌のように、決心(determination)をキーワードにしたいと思います。


I know your deeds, that you are neither cold nor hot. I wish you were either one or the other! So, because you are lukewarm?neither hot nor cold?I am about to spit you out of my mouth.

 Rev 3:15,16   NIV


 われ汝の行爲を知る、なんぢは冷かにもあらず熱きにもあらず、我はむしろ汝が冷かならんか、熱からんかを願ふ。かく熱きにもあらず、冷かにもあらず、ただ微温きが故に、我なんぢを我が口より吐き出さん。

 ヨハネの黙示録3章15、16節、 文語訳聖書より


 聖書の最後の書である黙示録には、熱くも冷たくもなく生ぬるい者を、神が吐き出すと強い口調で描かれています。


 日和見主義、どっちつかず、優柔不断・・・

 「あれか?これか?」と選択できなかったり、或いは「あれも、これも」と目移りして、八方美人的になったりと、Identityがブレることのないように、しっかりと「本意の諦める」が出来るようになりたいと、心から思います。



 昨年末に、久し振りに芋焼酎を嗜み始めました。

 ダイエットを始めた9月頃から、ビールと日本酒は敬遠して、ワインを嗜む程度だったのですが、人間ドックが近づいて、醸造酒から蒸留酒に変えようと思い、以前好きだった芋焼酎にシフトしました。

 さつま白波などのメジャーな芋焼酎は入手も容易ですが、くさい系の芋焼酎は、鹿児島の地産地消がメインで、全国的な流通に乗らないものが多いようです。その中で、くさい系の芋焼酎を探して・・・

 鹿児島の日置市にある小正醸造の
『小鶴・初心者お断り』
は、
「芋の臭さがたまらない」
が売り文句です。


 その後見つけたのが、鹿児島の霧島市にある霧島町蒸留所の
『鼻つまみ焼酎 古酒』
です。 

 売り文句が
「思わず鼻をつまみたくなるくらい『香り』が強い芋焼酎」
で、裏ラベルの注意書きとして
「名前の通り、どうか、鼻をつまみながら飲んでください。」
とあります。


 芋臭さを愉しみながら、正月三ヶ日を過ごしたいと思います。



2020年の新型コロナウイルスの影響を振り返って・・・・
 昨年の1月下旬頃に中国で新型コロナウイルスの感染のニュースが届きましたが、その後2月に入って、横浜港に停泊している豪華客船内で新型コロナウイルスが蔓延して大騒動になり、その後国内で感染例がニュースで取り上げられて・・・・

 3月に入って、飲食店やデパートなどが営業自粛となって、いろいろなイベントや行事が中止となって、身近な影響が大きくなってきたように思います。

 そして4月上旬に政府が緊急事態宣言を出して、掛りつけ医のクリニックも発熱があると事前に電話をしないと受診できない状況となりました。


 電車が異様に空いて、非常事態宣言で外出を自粛するようになりました。


 ドラッグストアの店頭からマスクが消え、その後トイレットペーパーも一時消えました。スーパーでは入場制限をするようになりました。


 コンビニでも、セルフレジが現われたり、床面に待ち行列の間隔を示すラインが現われました。


 そしてスーパでは、時間帯によって高齢者が利用できる優先時間帯が設けられるようになりました


 新型コロナによる営業自粛が続いて、閉店する店舗が問題になり始めました。時々利用していたコンビニが、いつのまにか閉店となっていました。


 気がつくと電車の窓が開けられるようになっていました。

 換気とマスクに関する注意が、テレビやネットなどで耳につくようになりました。


 冬場は、外出時にマスクをする習慣があり、手許に50枚入りのマスクの箱が2つあったのですが、だんだん減ってきました。

 ドラッグストアでは入手が出来ず、今まで50枚入り一箱を500円以下で買っていたのが、ネット等で一時は1万円近くで流通していることが、また問題になっていました。

 家を探すと、ガーゼのマスクが幾つか出てきました。阪神淡路大震災の後、市街地はガレキの片付けで埃っぽくなって、あの時もマスクをしていましたが、その時の残りのようです。

 そして政府が、全世帯に洗って再利用できるガーゼマスクを配布することになり、それも届きました。(写真右側の2枚)


 三宮の街は敬遠していたのですが、久し振りに三宮で途中下車して、自宅に籠もることが多いのでTSUTAYAでCDを借りようと向かうと・・・閉店していました。


 夏を目前として、かなり新型コロナの感染収束に向かう気配を感じると、やっとドラッグストアの店頭にマスクが並び始めました。

 最初は新型コロナの影響が出る前に比べて数倍以上と高価でしたが、50枚一箱で1000円(一枚20円)以下に価格が下がって、手持ちのマスクも少なくなったので、マスクを買うようになりました。


 8月に第二波の感染拡大があり、そして11月を過ぎて寒いシーズンになると第三波の感染拡大が12月に入ってますます身近なものになってきました。

 今年は、いつになったら収束するのでしょうか?

 昨年は、春先から新型コロナウィルスに翻弄され、この新しい年も、まだ続くようです。

  街はマスクに覆われ・・・でもマスクに守られてきたとも言えます。