旧中込学校


明治8年の洋館の校舎、2017年08月24日


 今回の「軽井沢行き」では,佐久・中込のホテルで3泊したのですが,中込の町に「旧中込学校」という案内掲示を目にして・・・調べると,長野県で最初に建てられた本格的な学校の校舎が,この旧中込学校で,以前にテレビで見たことがありました.3日の夕方に訪れました.


 旧中込学校は,重要文化財に指定され,国の史跡でもあり,また長野県宝にも指定されています.


 この建物が明治8年に完成した洋風校舎です.


 千曲川の流れに向かって西向きに建てられた校舎の正面です.

 下中込村出身の大工・市川代治郎が,アメリカのサクラメントへの渡航経験を活かして設計および施工して建設された洋風の校舎です.


八角形の塔があります.


 正面の入り口です.


 1階の玄関を入ると,左右に小部屋があります.本来は男女それぞれの生徒が着替える場所ですが,日本ではそのような習慣がないので,生徒控室と小使部屋になっていました.


 一階の奥は,上部がステンドグラスとなっています.


 ランプとステンドグラス・・・明治初期の信濃の子どもたちにとって,この光景をどのように捉えていたのか・・・と思いを馳せました.


 一階は,講堂と教室(第一教場)という広い空間です.


 向かって右側の第一教場の部分・・・


 当時も,こんな感じだったのかもしれません.椅子と机が,まだ珍しい明治の初期に,子どもたちは,どんな思いで椅子に座って机に向かったのか・・・


 机には,お手玉が置かれていました.


 まだノートや鉛筆が普及していなかった時代・・・小さな黒板とチョーク,黒板消しが使われていたようです.


 書いては消し,書いては消して・・覚えたのかもしれません.


 向かって左側の講堂の部分です.オルガンが置かれていました.


 かなり古いタイプのオルガンもありました.


 玄関脇の生徒控室です.


 生徒控室の隣の宿直室


 宿直室の脇には,2階への急な階段があります.


 実際に,この階段を上って2階へ行きました.


 2階の廊下の奥にもステンドグラスがはめ込まれていました.


 円窓のステンドグラスを通した光が,廊下を彩っていました.


 色ガラス越しに見る浅間山です.


 廊下のランプ,正面玄関の上はテラスになっています.


 正面の向かって右側に校長室


 廊下を挟んで教員控室という配置です.


 その奥には,教場(教室)が廊下を挟んで2つずつ


 2階の階段上からの眺めです.


 屋根の正面の瓦には「中込」の文字があります.


 南側からの校舎の横からの眺めです.


 広角レンズで撮った写真


 天皇陛下が皇太子時代に,此処を訪れていました.


 記念植樹をされたようで,30年以上が経って,大きく成長しています.


 校舎の南に資料館がありました.


 外に廻って,門越しに見た旧中込学校・・・


 青空をバックに,八角堂と「中込」と書かれた瓦が映えていました.


 「中込」と書かれた瓦をズームで撮りました.


 旧中込学校の南隣の敷地に,古い小海線の列車が展示されていました.


 ひょっとしたら,小海線の前の,佐久鉄道の時代の車両かもしれません.


 この日は快晴で,青空に夏の白い雲が浮かんでいました.