夏の集中講義


県立大工学部教職課程、2017年08月19,20日


 兵庫県立大学工学部の教職課程の集中講義が昨日と今日の2日間,7号館の総合情報教育館でありました.科目は「職業指導」です.私の担当は8コマ分で1単位相当になります.

 今年度から本館・管理棟が正門の左側に移転して正門からの眺めが大きくかわりました.


 講義が行われた7102教室です.100人程度が受講できる大き目の教室です.

 ただ,今年度の「職業指導」は履修予定が7名,実際には5名が履修でしたので,教室の前の方だけで授業をしました.


 1日目(8月19日)の午前

・アイスブレーク(自己紹介,担当教員の身長と体重の予測)
・「授業の概要」
・ビデオ「多様なキャリアを考える」
・「キャリア教育の定義」文部科学省の資料
・ビデオ「朝の連ドラ・ひよっこ」戦後の就職の実例
・レポート「職業教育にとって大切なことは」

1日目の午後

・アイスブレーク(月,流れ星,自分を描く・書く)
・「盲点」の体験
・ビデオ「ミラクルセンス」聴覚で視覚を補う
・「工業高校に関する歴史,現状,問題意識」
・「進路指導におけるセンス」求められている能力 その1
・「工業高校における入り口の問題」
・プレゼンテーション&レポート
      「より良い進路指導とは?」」

2日目(8月20日)午前

・アイスブレーク(工場,学校)
・「進路指導におけるセンス」求められている能力 その2
・ビデオ「きらき純情」センスとスキルを考える題材
・ビデオ「プロの技」オークション
・事例研究「校内選考」
・事例研究「専門高校における進路指導の変遷」
・就職の実例〜応募書類,求人票
・レポート「鑑識眼〜生徒を看取る」

2日目午後
・ビデオ「成長への人材」受け皿の企業に関して
・アイスブレーク「学力とは?」
・「合理的配慮」キャリアとしての学力の問題
・ビデオ「江戸の寺子屋」キャリア教育のルーツ
・事例研究「中卒の就職を考える」キャリアの本質を考える
・ビデオ「神田一橋中」通信制中学 キャリアの多様性
・「教育実習生の例」教師としてのキャリアを考える
・ビデオ「オーバードクター」究極のキャリアを考える
・ワークショップ グループワーク(KJ法)
    「子どもとのコミュニケーションのむつかしさ」
・発表&レポート

 2日目午後のワークショップの様子です.

 広いワークスペースがとれないので,まず各自が自分の机で,ポストイットの一枚一枚に「子どもとのコミュニケーションのむつかしさ」の要因を書いて,それを教壇の上に集まって,教卓でのワークショップです.


 プレゼンテーションの為に,黒板に貼った模造紙の上で,レイアウトを考えて,ポストイットに書かれた要因のグループ化とラベル(名付け)です.

 ここで,かなり時間をとって協議をして,アレコレと悩んでいました.


 最後は発表です.今年度はマスターコースの履修生と,実際に工業高校で教鞭をとっている科目履修生もいましたが,最後にプレゼンテーションをしたのは学部4年生の学生でした.




 今年度の受講生との会話の中で,学んだこと・考えさせられたことが2つあります.

 一つは,1人の受講生の研究テーマが「燃料電池の触媒」とのことで,安全に気体の水素を固定化するための触媒を研究しているとのこと,

 電気が専門なので,「触媒」という概念に触れるのは久し振りで,職業指導における教師の役割は,この「触媒」という捉え方も出来るのではないかと思いました.

 もう一つは,チェロの演奏をされる受講生との会話の中で,音楽のスキルとセンスについて,楽器による差異はあるのか?と尋ねると・・・プロの演奏家の場合と,演奏を愉しむ場合とに分けて,結構,解析的に語っていただきました.

 絵画の場合は,題材に芸術としてのオリジナリティーを求めることがありますが,音楽の場合は,慣れ親しんだ楽曲の演奏となるので,音楽の芸術性って?と,ふと尋ねたのですが,良い示唆をいただきました.教師と音楽家とのアナロジーを感じました.教科書という教材が決まって,如何に教えるか?それも自己満足ではなくて生徒.・学生に対して「受け手」をターゲットにした「教え」であるわけで,ちょっと興味を持ちました.



 朝,早目に県立大に着いて,書写記念館のある丘の上を目指しました.


 書写会館前から旧本部棟方面の眺め,工学部キャンパス背後には書写山の山並みが続いています.


キャンパス北側にある古い実験棟への渡り廊下&階段


平屋の実験棟です.


 キャンパスの東側には,公道を挟んで学生サークル会館があります.


 東口から1号館・・・


東口の北側にある通用口から1号館の裏側のです.


 青少年のための科学の祭典が土日に開催されていて食堂は営業していました.


 昼休み,キャンパスの上に夏の雲が浮かんでいました.


 講義をした7号館の北側では,新1号館の建設中でした.


 行きは,朝早いので,第二神明から加古川・姫路バイパス経由でしたが,帰りの時間帯は混雑しそうなので,山陽道を使いました.山陽道はトンネルが幾つも続きます.


 真正面に大きな入道雲,大阪は夕立だったかもしれません.


 渋滞なしで自宅まで戻れそうでしたが,自宅の近くで渋滞に巻き込まれました.