日本産業技術教育学会近畿支部大会


大阪教育大学、2016年12月18日


 今年度は、8月の産業技術教育学会の全国大会が京都教育大学、そして12月の近畿支部大会が大阪教育大学と、両方とも関西圏内でした。

 大阪教育大学柏原キャンパスは、近鉄大阪線の「大阪教育大学前」が最寄り駅となります。久し振りに近鉄に乗ることになります。三宮で阪神電車に乗り換えて、尼崎から阪神なんば線経由で近鉄上本町駅。

 上本町駅は、奈良線が地下ホームですが大阪線は地上ホームで頭端式ホーム になっています。伊勢志摩方面の近鉄特急は此処が始発となって巨大なターミナルだったと思っていたのですが、久し振りに上本町駅の地上ホームを訪れると・・・私の記憶のイメージよりも小さく、阪急の梅田駅の方が天井も高く、ずっと大きいなあ〜と感じました。

 ただ阪急は有料の特急がないので、近鉄上本町駅の持つ駅の雰囲気も独特です。


 名古屋の往復には、難波からのノンストップ特急に乗ることが多く、車窓から見る山の上のキャンパスというイメージがあり、上本町から遠いと思い込んでいましたが、実際には急行で、鶴橋ー布施ー河内国分と3駅目で乗り換えて河内国分駅の次が大阪教育大前駅、上本町駅から30分も掛かりませんでした。


 大阪教育大前駅という名前ですが、駅を降りてもキャンパスは見えません。長い高架道路脇の歩道を数分歩きます。街中の駅前で商店や住宅の中を歩くのではないので、結構長く感じます。


 正門前です。でも・・・建物が立ち並ぶキャンパスは見えません。この坂の遥か上です。


 車だと九十九折りのような坂道を上るのですが、歩行者は、このエスカレータ・・・上り専用です。


 このようなエスカレータが2段ありました。


 少し水平方向に歩いて、更にエスカレータ・・・


 やっとキャンパスらしい処に到着しました。線路や道路がある谷間より、かなり上ったので、大阪の街が一望できるような眺めです。


 A棟と書かれた建物、共通講義棟のようです。ここが会場ですが、早く到着し過ぎて、受付まで、まだ1時間半以上あります。キャンパスを探検することにしました。


 本部棟のような建物の近くに池がありました。中学生の時に、はじめて夏目漱石の「三四郎」を読んだときに、上京して間もない三四郎が美禰子(みねこ)と出逢ったのが育徳園心字池・・・三四郎池なのですが、この大教大の池のような処をイメージして、その後、何度も「三四郎」を読み返しましたが、三四郎池は、この池のようなイメージのままでした。

 実際に三四郎池を訪れた時に、あまりにイメージとかけ離れていたのには驚きました。土佐の高知のはりまや橋は、反対の意味でイメージと大違いでした。


 晩秋から初冬のこの時節、休日のキャンパスは、時折遠くから聴こえる鳥のさえずりぐらいで、静かでした。


 ここは理科の農園というよりも、技術・家庭科の栽培用の畑のようです。


 キャンパスを巡って・・・向こうに見える建物は、教科教育棟のようです。


 すっかり葉っぱを落とした落葉樹、


 キャンパス内には、このような通路が各建物をつないでいます。


 キャリア支援センター・・・教員試験対策の講座等の情報がたくさ掲示していました。ん


 キャンパスから東の方を見ると、高圧鉄線が林立しています。此処は大阪と奈良を結ぶ電力系統の大動脈になるのかもしれません。


 道路を隔てて、グランドや理科の教材園があります。その小高い丘の上から眺めた講義棟や本部棟が並ぶキャンパスが一望できます。


 理科の教材園です。鍵は掛かっていませんでしたが、閉まっていたので、中には入りませんでした。


 小高い丘の上にある理科の原っぱ・・・その真ん中にぽつんとベンチがあり、背景の山並みと相俟って、なかなか良い光景です。


 このような自然な原っぱ・・・落ち葉がそのままで、しばし佇んでいました。


 また池の処まで戻ってきました。


 早朝は空も霞んでいましたが、9時を過ぎると、真っ青な空に落葉樹が映えていました。


 キャンパスの外周道路沿いに、カップ麺の自動販売機・・・色褪せた自動販売機ですが、お箸もあり、今も稼働中のようです。


 キャンパスから見上げた林立する高圧鉄塔群・・・


 受付が始まる時刻になったので、会場の共通講義棟前へ・・・案内の掲示が貼られていました。


 講義棟からの景色、周囲は山ばかり、このような孤高のキャンパスも珍しいように思います。


 講義棟は吹き抜けになっていて解放感がありました。


 午前中は、一つの分科会場の座長なので、一つの教室に貼り付けでした。出席者の少ない中でのスタートとなりました。

 一人20分の持ち時間で、発表15分、質疑応答5分の割合ですが、出席者が少ないので質問が少なく、座長が質問をしないと間が持ちませんでした。ただ、いろいろ訊き出せて、おもしろいエピソードも聞くことが出来ました。

 タイムキーパをしてくれたのが、大教大の技術家庭科の4年生で、話を聞くと、今年度勤務校に赴任した先生と同じ研究室の後輩だそうです。更に話を聞くと、その1年前に卒業して現在は技術の先生をしている教え子も同じ研究室だったそうです。

 5つの発表を終えて、仕事が一つ終わりました。昨年から近畿支部の理事になったので、昼食を摂りながらの理事会、今回は研究発表会の在り方等を含む会則の大幅な改正案を総会の議案を決めるので、時間を大幅に超えての理事会となり、総会のスタート時間が遅れてしまいました。

 理事の昼食、来年からは経費節減で、これもなくなります。


 総会の時間がズレたので、総会が終わったらすぐに午後の分科会が始まります。午後は自分の発表があるので、そのまま分科会の会場へ。

 プレゼンテーションの内容が多く、15分を超えそうだったので、直前に何枚かのプレゼンテーション資料をカットしたのですが、15分を超えても終わらず、結局1分ほどオーバーしていしまいました。


 帰路、共同研究者の大阪の先生と、母校でお世話になった先生とご一緒に大阪まで・・・

 鶴橋で別れて、上本町で・・・行きも気になっていたのですが、帰りは「伊勢うどん」の立ち食い店の前を素通りできず・・・


 久し振りの伊勢うどんです。


 帰路は尼崎駅止まりの近鉄に乗って、尼崎駅で乗り換えでした。車内のアナウンスで「神戸方面は、ホーム向かい側の電車を通って隣のホームへ」とのアナウンスを耳にして「?」でしたが、実際に停車している電車の両側のドアが開いていて、そこを通って隣のホームに行きました。ひじょうに合理的だなあ〜と思いました。


 神戸方面の特急を待っている短い時間に、電車の発着がたくさんありました。尼崎駅は阪神電車の要所のようで、梅田方面、なんば方面、神戸方面へ、阪神、近鉄、山陽のいろいろな種類の電車が行き交っています。


 今年の最後の大きな仕事が終わったので、帰りにライトボディーの赤ワインを買いました。