東京街風景


聖橋、面影橋、池袋 etc、 2015年07月15,16日


7月15日の東京学芸大附属国際中等教育学校で開催される『国際バカロレア中等教育プログラム 技術・家庭科技術分野における「技術」と「情報」をつなぐ設計教育の試み』という研究授業に参加するために15日の早朝に東京に向かいました。出張の前後の時間を利用して、幾つかの東京の街を訪れ、待ち風景を撮ってきました。

早朝の新大阪駅は、東京へ向かう「のぞみ」が10分間隔ぐらいで運行されています。日本の大動脈を担う「交通の要」です。


 在来線のホームでは、めっきり見かけなくなった昔ながらの駅の売店であるKioskが、各ホームに幾つもありました。早朝にも関わらず営業していました。


 新幹線「のぞみ」N700系・・・・新幹線といえば0系をイメージしていましたが、今はもう、このN700系を見慣れてしまって、これが新幹線のイメージになってしまいました。 


 乗車する列車が入線・・・新大阪発東京行です。指定席にも関わらず、たくさんの人が列に並んでいました。


 車窓の風景・・・滋賀県を過ぎて関ヶ原の辺りです。


 富士山を眺めたくて、北の窓側の席・E席の指定席を探して、最初の予定の列車から3本遅い「のぞみ」にしたのですが、その甲斐あって、富士山をゆったりと眺めることができました。


 終点・東京駅です。

 海外からの鉄道研修生の姿がありました。


 東京駅の中央通路です。

 同じ「のぞみ」に乗車していた方々が、それぞれの在来線のホームに向かっています。


 山手線のホームに行く前に、上野東京ラインの7番線・8番線ホームへ・・・。常磐線沿線の柏で3年余り働いていたので、東京駅に常磐線の普通列車が停まっている光景が珍しく、しっかりと写真に収めました。

 このホームからブルートレインに乗って長崎へ向かう「さくら」に乗ったのは・・・なんだか遠い昔の思い出です。


 山手線に乗って上野駅へ・・・5〜9番線が上野東京ラインのホームになっていました。学生時代には、このホームから夜行の急行に乗って、長岡に着くのが午前4時頃、当時はもっとも安く東京に向かう手段でした。ホームに降りると、其の頃の面影が残っていますが、真新しい連絡通路の表示を見ると、時間の流れを感じます。


 9番線のホームの東京寄りにホームが拡張されたような真新しい部分がありました。


上野駅の12番線(上側の常磐線快速が停まっている処)と15番線の東北本線の特急が停まっている2階建ての構造が顕れた処です。上野駅らしいこの光景は、ちゃんと残っており、ホッとしました。


 その後、御茶ノ水に向かいました。御茶ノ水の丸善前の光景は、昔と同じで、ちょっと驚きました。


 御茶ノ水駅、神田川沿いに、中央線快速と中央線・総武線直通の各駅の線路と、神田川を横切る丸の内線が交差する光景です。


 聖橋・・・今まで、この橋を渡ったことがありません。

 原作・矢島正雄、作画・弘兼憲史による「人間交差点」という漫画が、愛読していたビックコミックオリジナルの連載されていたのですが、その中で「聖橋」がありました。

 この橋の北側には「湯島聖堂」があり、この橋の南側には「ニコライ堂」があります。2つの聖なる処を結ぶ橋・・・から聖橋とい命名されたそうです。

 


 聖橋の南側に位置するニコライ堂です。


 そして、初めて聖橋を渡って・・・湯島聖堂へ。


 静かな空間でした。


 昌平坂学問所(通称『昌平校』)は江戸幕府の5代将軍・綱吉によって建てられた、本来は孔子廟だったそうです。孔子を祀っている大成殿です。


 この額の字は綱吉の執筆だったそうです。

 ここが昌平坂学問所となったのは寛政年間の1797年だそうです。


 湯島聖堂の「大願成就」です。


 湯島聖堂の北側にある神田明神です。


神田・日本橋(日本橋川以北)・秋葉原・大手町・丸の内・旧神田市場・築地魚市場など、江戸の町の中心部だった108の町会の総氏神が、この神田明神です。


平将門の乱を起こして敗死した平将門の首が、神田明神の近くに葬られ、平将門命(タイラノマサカドノミコト)も祭神として祀られています。

 神田明神の「神田祭」は、江戸三大祭りの一つであり、山車は将軍上覧のために江戸城中に入ったので、「天下祭」と言われていたそうです。


神田明神がら歩いて、秋葉原へ。秋葉原は、今は「電気の街」というよりも世界的な「サブカルチャーの街」というレッテルで有名ですが、私は昔ながらの電気街が目当てで秋葉原に向かいました。


 秋葉原の一角は、今でも電子パーツ等を小売りする店がひしめき合っています。その中のひとつ千石電商・・・


その隣には秋月電子、此処が今日のお目当てです。


 秋葉原駅の総武線ホームの光景です。此処の駅風景が好きで、ついデジカメで撮ってしまいました。


 出張先へ向かうために新宿で山手線へ乗り換えて池袋へ。3年間池袋で勤めていたので、毎日朝夕利用していた駅ですが、巨大なターミナル駅のホームに降り立っても懐かしさを感じません。むしろ、常磐線沿線に住んでいたので、よく利用していた上野駅は学生時代には東京の玄関口だったこともあり、上野駅のホームに降り立つと懐かしさを感じました。


池袋の東口・・・毎朝夕に目にしていた東口の光景を目にすると、懐かしさを感じます。


 東口の一角、呑み屋が軒を並べる処・・・職場帰りによく立ち寄っていた店は、此処だったのかなあ〜と記憶を辿りながらデジカメで撮影・・・


池袋の西口・・・庶民的な飲み屋街が広がる店の中に、昔は寄席「池袋演芸場」がありました。当時は畳敷きの寄席でした。いったん閉鎖して、今は西口の駅前に移転しています。移転後には、まだ中に入ったことがありません。


 西武池袋駅、終点の私鉄ターミナル駅です。


 出張先の学芸大付属国際中等教育学校がある大泉学園へ。


 ・・・出張を終えて再び西武け袋駅へ。

 終点の櫛形ホームの光景が好きで、つい撮ってしまいます。


 その後、新宿へ向かいました。


 新宿の中央通路、人通りが最も多い場所の一つではないかと思います。平日の夕刻ラッシュ前の、ちょっと人通りが少なくなるのを待ってデジカメで撮影しました。


西口の改札です。今は自動改札機が並んでいますが、学生時代には切符をきる駅員がずらっと並んで、小気味よく鋏の音が鳴り響いていました。


 今は、スタジオアルタ前で待ち合わせることもありませんが、学生時代は、此処でよく待ち合わせをしました。休日には、同じようにアルタ前で待ち合わせる人が多く、なかなか見つけられませんでした。携帯電話がない時代の話です。


 紀伊国屋の新宿店、神保町へ行くことが多かったのですが、ここもよく利用していました。変わらぬ佇まい・・・。


紀伊国屋の一階にある「加賀屋」喫煙具の店です。パイプを愛用していた頃、ここで喫煙具を買っていました。ほとんど変わらぬ店の佇まいに、タイムスリップしたような感覚にとらわれました。


 煙草の葉とパイプが並んでいます。店内をゆっくりと巡って・・・


 伊勢丹がある新宿3丁目の交差点、かつての新宿追分で、交番の名前は追分交番です。新宿通りと明治通りが交差する大きな交差点です。この東側にかつての宿場町である内藤新宿となります。現在の新宿駅は、昔の宿場町から少し離れた場所に出来て・・・新宿という地名が指し示す場所が変遷したことになります。


 新宿3丁目の交差点近くの路地を入ると、そこだけは昭和時代の香りが残るレトロな一角があり、その只中に末広亭があります。久しぶりに寄席情緒を愉しみたくて・・・


末広亭の中は、時が止まっていたかのように・・・此処を訪れるのは20年以上ぶりですが、ほぼ、そのままの佇まいでした。椅子は・・・新しくなっているように感じました。

 最初の前座、二つ目の噺が終わると、まったりとした奇術、そして落語が続いた後に大神楽・・・。・

 そして小菊の爪弾く三味線と小唄や都都逸は、スピーカーを通しては味わえないような三味線の音や唄声に聴き惚れてしまいました。

 中入り前は三遊亭円丈…まったりと、新作とは言えない古い「金さん銀さん」のネタですが、観客と呼応するように噺をすすめていました。でも年老いたなあ〜と円丈を見てしまいました。

 噺と漫才が続いて、膝代わりは、紙切りの正楽でした。トリの前に、マッタリと、でも身体を揺らせながら観客との呼応や間をとって紙にハサミを入れていく姿を懐かしく眺めていました。一楽の頃は、もっと身体を大きく揺らしていたのに、と昔の姿とオーバーラップして・・・

 トリは柳家三三です。耳馴染まない名前で、まったく期待していなかったのですが、良い意味で期待を裏切って、聴き入ってしまいました。

 「粗忽の釘」という他愛のない耳慣れた噺でしたが、グイグイと引っ張り込むような話術、トリの20分ぐらいの熱演に聴き惚れました。

 小三治の弟子で、有望株のようです。久し振りの末広亭で、良い出会いがありました。CDは出ていませんが、DVDが出ていました。

 トリの三三の噺が終わると・・9時過ぎ


 新宿3丁目の伊勢丹のライトアップを久し振りに目にして、綺麗でした。


 ホテルが池袋の北口なので、池袋に戻って・・・・西口の駅前にある富士そばで、軽く蕎麦を口にしました。


 暑いので、冷やしを・・・

 池袋北口の東横インの部屋です。



 夜中に、雨音らしき音を耳にして目覚めたのですが、夜中に台風の余波の豪雨が東京を襲っていたようで、朝目覚めると、窓の外は激しい雨で、大雨警報が出ていました。

 今日は・・・新幹線が停まっても困るので、このまま朝一番で帰ろうかなあ〜と思いながら、でも天気予報を見ると、1時間もすると雨雲が東京の空から外れそうですし、新幹線も始発から動いているようですので、小さな折り畳み傘で大雨の中を池袋駅に向かいました。

 ただ、雨が止む様子もなく、とりあえず東京駅に向かっていたのですが、新宿駅辺りで車窓から見ると雨がやんだ模様、渋谷で降りて・・・

 東横線の渋谷駅の解体工事現場、東横線渋谷駅の最期を目にしたくて、訪れたのが一昨年だったのかなあ〜と、記憶を辿りながら・・・


 今は地下に潜った東横線の渋谷駅ですが、櫛形ホームのターミナルの光景が好きでした。


 降りたついでに「忠犬ハチ公像」の処へ・・・

 此処で待ち合わせをした記憶は、遥か昔、学生時代まで遡ります。彼方此方見渡して、同じようにハチ公前で待ち合わせをしている大人数の中を彷徨ったような記憶も・・・


 雨雲レーダーの様子からは、もう雨は降らないようですので、山手線をUターンして高田の馬場まで、神田川沿いに、都電荒川線沿いを・・・