坂越 & 牛窓


赤穂・坂越〜備前・牛窓、2015年01月07日


 冬休みの最終日,赤穂の坂越から,国道250号線を経て,日生から岡山ブルーライン経由で牛窓を訪れました。

 坂越(さこし)は,赤穂市の西部・坂越湾に面した港町です。石畳の街並みが続いています。冬の好日・・・平日の朝の坂越の町は静かでした。


 古い佇まいの散髪屋さん(理髪店)が,石畳の街の一角に朝早くから営業していました。ガラス越しに・・・お客さんの髪をカットしているの見えました。


 坂越の港町は,坂越湾と千種川には挟まれています。写真の建物は,旧・奥藤銀行です。


 奥藤酒造の白壁が街中で目立っています。


奥藤酒造の蔵と店の間の路地です。奥が宝珠山麓になります。


 大避(おおさけ)神社です。祭神は大避大神・・・秦 河勝(はたの かわかつ)です。秦 河勝は6世紀後半の大和朝廷において,聖徳太子の側近として活躍した人物で,秦氏のルーツは秦の始皇帝という説もあります。

 平安京の造成や伊勢神宮の創建などに関わったという説もあります。また,猿楽の祖と言われ、能楽の観阿弥・世阿弥親子も河勝の子孫を称しています。世阿弥が著わした「風姿花伝」にも秦 河勝の名が出てきます。

 此処,坂越で没し,坂越湾に浮かぶ生島(いきしま)には秦河勝の墓があります。その生島を望む宝珠山麓に秦 河勝を祭神とする大避神社が鎮座しています。


1746年(延享3年)再建の拝殿と絵馬堂・・・:


絵馬堂の中です。もっとも古い絵馬は享保7年(1722年)のもので,船絵馬としては日本で最も古いそうです。


 梅原猛の新作能「河勝」の絵馬が奉納されいます。


 正月が過ぎて・・・境内にはおみくじがたくさん,結われていました。


 大避神社の神門から,参道の向こうに,坂越湾に浮かぶ生島・・・ここに秦河勝の墓があるそうです。ちなみにこの生島は島全体が原生林で覆われた天然記念物に指定され,神域でもあり立ち入り禁止です。


 海岸からの生島の全景です。


 坂越の海岸にある観光バスの停留所越しに,生島にある大避神社の生島御旅所が見えます。


 坂越を後にして・・・赤穂の街を通って,JR赤穂線と並行して国道250号線を西へ,坂道を上って峠に至ると・・・県境があります。この向こうは岡山県です。


 備前市の日生・・・日生の港です。


岡山ブルーラインを走って,牛窓・・・白菜畑が続いています。


 牛窓オリーブ園の丘の上の,瀬戸内海を見渡せる展望台に上りました。


「日本のエーゲ海」とよばれる牛窓の海の眺めです。


 瀬戸内海に面する牛窓は,真冬なのに緑が多く,一足早く,春が訪れたような光景が広がっています。


 尻海(しりみ)・・・此処は,元・錦海湾で海だったそうです。昭和30年頃に干拓されて塩田が広がっていたそうですが,現在は塩田跡の荒れ地が広がっています。


 展望台の一階は,売店と,その一角が海を眺める喫茶店となっています。


 牛窓湾を見下ろすオリーブ園がある丘にも白菜畑が広がって,一面緑の畑の向こうに「日本のエーゲ海」の眺めが広がっています。此処に立っていると,まるで春先のような感じがします。


 今日は寒波到来で,寒さが厳しいはずなのですが,瀬戸内海に面した牛窓の丘は,真冬を感じさせませんでした。


 牛窓の町のはずれ・・・小さな入り江に砂浜がありました。


 冬の優しい陽射しが海面を輝かせて・・・波も静かで初夏のような感じです。


 砂浜から数十メートルの処で,小さなボートで漁をしていました。


 牛窓港・・・ボートやヨットの停泊が多かったです。


 牛窓の田んぼには,「藁にお」が並んでいる光景が続いていました。


 珍しいので・・・車を停めて田んぼに入っての撮影


 神戸の周辺では,あまり見掛けません。田んぼの畦道を歩いて,何枚も写真を撮ってしまいました。


 岡山ブルーラインの備前ICと国道250号線の間に「海の駅」があり立ち寄りました。平日のお昼にも関わらず,結構賑わっていました。


 帰路,国道250号線と並行するJR赤穂線の寒河(そうご)駅に立ち寄りました。岡山県で,もっとも東に位置する駅です。単線の無人駅で,昼間は,上りと下りが1時間に一本,・・・誰もいませんでした。


 下りは,岡山行きのみかと思ったら,高梁,新見,福山,三原と,結構遠くまで行きます。ただ,上りは全部赤穂行きでした。


 再び県境の峠を越えて・・・兵庫県へ戻りました。


冬の好日,西播磨と備前の光景を愉しみました。