レーザ・セミナー
:阪大・レーザ研


レーザセミナー2014:レーザ技術推進センター、2014年03月08日


 大阪大学レーザー・エネルギー学研究センターにあるレーザ技術推進センターが開催する高校生対象の「レーザーセミナー2014」の生徒引率で参加しました。本務校の卒業生が現在3名所属しています。

 阪急電車・十三駅で神戸線から宝塚線に乗り換えて蛍池駅で下車。


 ここから大阪モノレールを利用します。久し振りのモノレールです。現在は,伊丹の大阪空港から京阪電車の門真市駅を結んでいます。私が以前乗った時は,北大阪急行線との乗換駅である千里中央駅と阪急電車との乗換駅である南茨木駅とを結んでいた記憶があって,蛍池駅を利用するのは初めてです。


 蛍池駅と千里中央駅との間は,急勾配や急カーブが多く,大阪の市街地を一望出来たり,六甲山系の東端を見ることができたりと,車窓からの風景が愉しめます。

 太陽の塔・・・つい撮ってしまいました。万博公園跡地は,ちょうど更地にする工事中でした。


 阪大病院前で降りて,大阪大学・吹田キャンパスの東門です。


 附属病院と医学部を超えると,阪大本部前となり,レーザー研(レーザー・エネルギー学研究センター)は阪大本部の北隣で,バスの終点の真ん前に位置します。工学部からは離れていますが,中央通り沿いで,吹田キャンパスの中心的なロケーションです。


 レーザー研の核融合実験棟です。ここでセミナーが持たれます。


 本日のセミナー会場です。今回のセミナーの司会進行は,本務校の卒業生が担当でした。


 最初は,レーザ技術推進センターの理事長からの挨拶と,レーザ研の紹介です。レーザの歴史から,ビデオ映像を用いた最先端のレーザー応用まで幅広い話をされました。


 続いて「レーザーの基礎実験」です。説明は,本務校の卒業生です。最初は,光の基本的な説明です。そこからレーザー光の特質をわかりやすくプレゼンテーションしていました。


 赤色LEDを用いた「光の干渉」の観察です。分光シートを用いて,白色LEDと赤色LEDとでは光の干渉が異なることが観察を用いて説明していました。


 次に教員からの講演です。ご自身が「何故レーザーを研究するようになったか?」を含めて,レーザーのトピックスをわかりやすくプレゼンテーションしてくれました。


 お昼休みを挟んで,セミナー室の隣の実験室で,「レーザー応用実験」です。主にレーザーを用いた通信の実験がありました。最初は,光通信の原理の説明です。


 光の送受信器に,振幅変調によって音声を変調する実験装置を用いた説明と実験・・・


 実際に,参加生徒に測定の準備を体験させていました。


 光通信で,送信側と受信側の音声波形をオシロスコープで確認して,メカニズムの説明をしています。本務校の生徒も,熱心に聞き入っていました。


 施設の見学です。展示室にある,発振用の結晶です。かなり大きな結晶です。


 これはレーザーを反射させるミラーです。全反射しないと,エネルギーがここで失われてしまいます。


 レーザーの波長を変換する装置の実演実験です。実際に波長が変化したことを見える形で示していました。


 巨大なレーザー施設も,最終的には,この直径0.5mmのターゲットに集約されます。


 これは展示室にあった模型です。未来のレーザー核融合発電システムです。


 いよいよ大型レーザー核融合実験装置の見学です。空気中の塵がレーザー光の拡散や乱反射の原因になるので,見学には防塵服と帽子,専用のスリッパの着用が必須です。


 本務校の生徒が,防塵服をまとって,見学のスタンバイ状態です。


 実験施設の立ち入りには,防塵服をまとった上に,エアーシャワーを浴びることも義務付けられています。クリーンルーム並みです。


 実験施設内部です。写真右側から3つが激光XU・・・それぞれ4本の光路を持っており4×3で12本が名前の由来だそうです。左端がLFEXレーザ装置となります。


 本務校の生徒が,上部から施設・設備の全体像を見渡しています。


 実際の設備の間近で説明を受けるために階段を下りて・・・


 緑の管の中をレーザー光線が突き抜けます。間近で見ると,ほんとうに巨大な設備です。


 分光部分の説明を受けています。


 これはレーザー光の増幅器です。光路上に幾つかあって,段階的にレーザーの強度を上げるそうです。


 光路上の,ひとつひとつの装置の説明を丁寧に受けることができました。


 これはレーザー光の逆流(反射)を防ぐ装置だそうです。


 身振り手振りを交えて,わかりやすく説明をしていただけました。


 激光XUの説明が終わって,今度はLFEXレーザ装置の説明を受けるために,光路の下をくぐって・・・

 この壁の向こうにはターゲットルームがあります。


 LFEXレーザ装置,巨大な装置です。


 ここでも装置のひとつひとつの説明を受けました。


 レーザールームでの説明を終えて・・・防塵服と帽子は,ここで回収です。


 ターゲットルーム,ここは入ることが出来ませんおで,ガラス越しに見学と説明を受けました。


 真ん中にレーザが集約され,ターゲットに照射されます。


 この緑のボックスの上から,ターゲットを入れるそうです。


 施設の見学会が終わって,懇親会レーザ研の方々と見学した高校生との間でフリートーキングです。ジュースとお菓子が用意されていました。レーザー基礎実験を担当した先輩が,質疑応答を担当していました。


 この3月に卒業して,4月からお世話になる3年生の2人も参加していました。来年のセミナーでは,プレゼンテーションを担当するかもしれません。



       *

 キャンパス内を散策しました。レーザ研は,工学部と離れているので,まず,工学部を目指しました。キャンパス内の道路には名前がついていて,工学部へは けやき通りを経由します。


 工学部の図書館です。


 更に進むと,工学生協通りです。


 工学部の食堂です。神戸大学の工学部の食堂よりも大きいかもしれません。


 工学部の食堂に隣接して,購買部と書籍部がありますが,レーザ研からは,本部前の購買部が近いです。この2階にも食堂があります。


 阪大本部のちかく,たけのこ通り沿いに「たけのこ保育園」がありました。教員や職員用の保育園のようです。

 本部はポプラ通りに面しています。


 阪大本部です。神戸大や京都大のような「阪大のシンボル」って?・・・ちょっと思いつきません。


 阪大の東側にあるロータリーです。向こうに見えるのが人間科学部となります。


 人間科学部です。工学部に比べると,こじんまりしています。


 医学部の建物です。この東側に附属病院があります。


 医学部の図書館です。(歯学部と共用?)


 吹田キャンパスの東口にあるモノレールの「阪大病院前」の駅です。


 普段は乗車する機会が皆無のモノレール,ホームからは一本のレールしか見ることができません。まさにモノレールです。


 阪大病院前には,万博記念公園駅で,支線に乗り換える必要があります。どちらも10分間隔で,乗り換えはスムーズです。


 千里中央を過ぎて,その西側からは,六甲山系の東の端・・・六甲山系の終焉を真正面に眺めることが出来ます。