第8回 感覚をつないでひらく芸術教育を考える会


兵庫教育大学神戸ハーバーランドキャンパス、2014年3月2日


第8回となる『感覚をつないでひらく芸術教育を考える会』が2014年3月2日に、兵庫教育大学の神戸ハーバーランドキャンパスにおいて行われました。


 これまでの経緯は、

第1回 2008年5月17日(土) 兵庫教育大学神戸サテライト
第2回 2008年9月24日(水) 学校法人秀英学園 光徳幼稚園
第3回 2009年2月 8日(日) 兵庫県立美術館アトリエ1
第4回 2010年3月 6日(土) 兵庫県立美術館3階ギャラリー
第5回 2011年3月19日(土) 兵庫県立美術館レクチャールーム
第6回 2012年3月11日(日) 兵庫教育大学芸術棟
第7回 2013年3月16日(土) 兵庫教育大学芸術棟
第8回 2014年3月 2日(日) 兵庫教育大学神戸ハーバーランドキャンパス



 今回、第8回の会場は、第1回の会場である兵庫教育大学神戸サテライトと同じ神戸情報文化ビルの3階です。大学院修士課程(教職大学院)の夜間クラスの為のサテライト教室だったのが、博士課程の大阪サテライトを吸収合併して、新たに兵教ホールを新設する等の拡充を行って2014年4月に神戸ハーバーランドキャンパスと改称しました。


神戸ハーバーランドキャンパスの最寄駅は、JR神戸線の神戸駅です。現在の駅舎は三代目で、高架化に伴い1930年(昭和5年)に改築されたものです。


 ハーバーランドは、神戸駅の浜側(東側)に広がる港湾施設跡の複合商業施設です。

 ハーバランドの真っただ中にある神戸情報文化ビルは、地元紙・神戸新聞の本社や、地元ラジオ局のラジオ関西の放送スタジオ、そして松方ホール(国立西洋美術館の母胎である松方コレクションを蒐集した初代神戸新聞社長・松方幸次郎に所以して命名されたホール)などがあり、その3階に兵庫教育大学神戸ハーバーランドキャンパスがあります。


 今回の『感覚をつないでひらく芸術教育を考える会』は、新しく拡充された兵教ホールで、サテライト教室や演習室への入口とは異なります。


 兵教ホール・・・


 びっしりと机と椅子を並べると100名弱の人員が収容できそうです。今回はワークショップやパフォーマンスで広いスペースを使うので、前部に広くスペースを空けて、40名ほどの机と椅子を並べていました。


 司会進行は佛教大学の橋本先生です。


 プログラムの最初は、基調提案・オープニングワークショップで、兵庫教育大学の初田先生からの基調提案がありました。


 少し緊張した雰囲気で、熱心にメモをとる姿も多かったです。


続いて、兵庫大学の井上先生より、総合芸術教育に関してのプレゼンテーションです。


 その後,オープニング・ワークショップがありました。初田先生が、前で、手を用いて表現したモノを目にして、そのイメージを画用紙に描画・・・


 初田先生の動きに視線が集中しています。


 初田先生が表現したものは・・・ムンクの叫びでした。


 オープニング・ワークショップの第2弾は,兵庫教育大学の木下先生の手の動きにあわせて各人が楽器を演奏・・・楽譜のない即興演奏です。


指揮者と演奏家は、楽譜に基づいて演奏しますが,、このワークショップでは、木下先生の手振りがすべてです。



 基調提案・オープニングワークショップに続いて研究発表です。『表現教育のプログラム開発:歌唱指導につながる呼吸を知るー≪春の小川≫を題材にー』、発表は、京都女子大のガハプカ先生、山野先生、岡林先生です。

 最初に山野先生より、呼吸法に関するプレゼンテーションがありました。


 続いてガハプカ先生より、呼吸法の演習を実演を伴った説明です。最初は目を開けたまま、次に目を閉じて・・・


 続いてリズム呼吸の演習で、歩きながらテンポの変化に気をつけます。


 4秒吐いて2秒吸う、次に、8秒吐いて4秒吸う、そして2秒吐いて1秒吸う・・・とテンポを変えて歩きます。


 次は中心呼吸です。


 右肩→中心→右腕→中心、続いて左肩→中心→左腕→中心


 2人で行う背中さすりによる呼吸の意識


 隣どうしで、背中をさすって呼吸の意識


 自己整体で、呼吸を整える演習


 これも参加者全員で・・・


そしてペットボトルを使って、呼吸をやりとりしながら、『春の小川』を歌う演習


スポーツタオルを腰に回して、呼吸のやりとりをしながら・・・


 最後は、3人でタオルを左右と受け渡しして、呼吸のやりとりをしながら・・・



 続いて実践報告です。「図画工作科授業『まぼろしの果実』(共感覚的教材の試み)」、発表は兵庫教育大学大学院生の吉田さんです


 箱に穴を開けて、そこから匂いを嗅いで、色をイメージ。そして箱を揺すって形状をイメージして、箱の中身のイメージを描画


 実際に小学校で行った授業風景と、授業実践で描画した絵の報告がありました。



 休憩をはさんで図形楽譜ワークショップです。講師は若尾久美さんです。木下先生より講師紹介。


 若尾さんは、デンマークの即興音楽グループ・DIMCと出遭って以来、図形楽譜や即興演奏をされておられるそうです。ジョン・ケージの作品演奏も手掛け、多様な活動をされておられるようです。


 図形楽譜のワークショップ・・・まずは画用紙に各自が図形楽譜を描画です。


 若尾さんは、描画の様子をご覧になって、図形楽譜が素晴らしいと褒めておられました。


 描画した図形楽譜と楽器を持ち寄って、数人で1つのグループとなるように4つに班分けして、それぞれ円陣を組んで指揮者を決めます。


 若尾さんが、各グループを回って、図形楽譜ワークショップのやり方を指導


 説明を受けたグループは、さっそく実演していました。


 これが描画した図形楽譜です。


 各グループへの説明が終わって、実演です。他のグループは観客です。


 指揮者が図形楽譜を頭上で示しながら指示を出し、それを見て楽器を演奏


 若尾さんの次のワークショップは「みずすまし」です。スクリーンに映し出された水面を撮影した映像で、水紋にあわせて楽器を演奏


 それぞれが自分の水紋の位置を決めて、其処に水紋が現れると楽器を演奏します。


 水面にたくさんの水紋が現れると賑やかで、そして会場が静寂で包まれる時も・・・



 最後は、兵庫教育大学の大学院の授業「総合芸術演習」で創作したパフォーマンスです。

最初は、≪吉倉さんと3人の芸術家≫


 キーボードの演奏に呼応してダンス,そしてダンボールへのペイント


 音楽とペイントとダンスのコラボレーションです。


次のパフォーマンスはは、≪Acoustic ballon≫


 紫外線ライトで照らされた暗闇の中で、風船と紙吹雪を音楽に合わせて




最後は≪6/4≫


 教卓においているメトロノームの刻むリズムに併せて、生徒(学生)が、いろいろな貌を見せます。


 時間に支配され、機械的に授業が進むマスプロダクト風の学校教育に対するアイロニー・・・



 最後の情報交換会、近大姫路大の奥先生からの評

 司会の橋本先生から急に振られたと前置きされながら、3つのパフォーマンスに対して,あらかじめコメントを用意したように,端的で的確な評と提案をされました。


 橋本先生が、続いて研究発表と実践報告の評も求められて、これまた的確な分析と評をされました。

 橋本先生は、若尾さんのワークショップに対しても・・・これまた素敵な感想をおっしゃておられました。



情報交換会が終わって,事務局の井上先生からの事務連絡


最後に、木下先生からの閉会の挨拶があり,会は閉会となりました。

 今回は多様なワークショップがあり,実践報告があり,パフォーマンスがあり,4時間があっという間に過ぎ去りました。