独鈷の滝・丹波
独鈷の滝,不二の滝,早春の畦道、2014年03月24日
丹波の国,氷上。此処は日本列島を縦断する中央分水嶺を、標高約95mで通り抜けられる、本州で最も低い分水界である「水分れ」の地です。この辺り一帯は,[山地に挟まれた回廊の地形となっており,氷上回廊と呼ばれています。 その氷上回廊の北東・・・五色山の麓にある旧・香良(こうら)村の奥の谷間に,独鈷(どっこ)の滝があります。10年ぐらい前に立ち寄った記憶があるのですが,久し振りに訪れました。 水分かれの交差点(国道175号線と国道176号線,県道7号線が交差する稲継の交差点)の北側は,県道7号線が,青垣を経て,遠阪峠を越えて但馬の和田山とを結ぶ幹線で,以前は混雑していた記憶があります。しかし現在は,北近畿豊岡自動車道の無料区間が併走するようになって,地元の軽トラックが目立つぐらいの交通量でした。 県道7号線から東に向かって,旧・香良(こうら)村の長閑な光景を通って,五色山の麓に岩瀧寺・浅山不動尊があります。 * 香良病院を抜けると,すぐに岩瀧寺・浅山不動尊となり,風景は・・・田園風景から山間の自然の真っ只中となります。 |
駐車場の近くには,自然のせせらぎが・・・ |
本堂です。藁ぶきで,趣があります。 |
岩瀧寺渓谷のせせらぎ沿いの山路を登って行きます。 |
せせらぎ沿いに,自然石の石畳の階段が続きます。 |
石畳だったのが,登っていくにつれて,石が疎らになります。 |
やがて滝音が聞こえてきて・・・独鈷の滝です。 |
滝の音 不動の声と 聞くからは 悩む病も 消えてなごやか |
落差約18mの独鈷の滝の謂れは・・・ 岩龍寺を開基した弘法大師が、独鈷を投げ、突き刺さった場所からこの滝が湧き出たという伝説に由来するという説と,もう一つ独鈷を投げて大蛇を倒したという説と2つあります。どちらも弘法大師に関係しています。 |
独鈷の滝から,急な階段が続きます。この上には,独鈷の滝の上流にある不二の滝と,浅山不動尊があります。 |
巨大な岩の隙間に浅山不動尊・・・ |
更に山路を登れば,「不二の滝」の案内板が・・・ |
この巨大な岩の間を通って・・・ |
五台山への登山道を離れて,道なき森の中を進めば,不二の滝です。 |
やっと落差13mの不二(ふに)の滝が見えてきました。 |
独鈷の滝が雄滝で、不二の滝が雌滝だそうです。上流に雌滝があるのは珍しいそうですが,それは岩瀧寺が尼寺の故という説もあるそうですが,よくわかりません。足元が悪かったので,これ以上近づきませんでした。 |
この岩瀧寺渓谷一帯は,岩瀧寺の境内になるのか・・・ちょっとわかりませんが,周りは自然に囲まれていました。 |
帰路,国道175号線沿いの小野市・ひまわりの丘公園に立ち寄りました。一面の菜の花畑になるのは4月に入ってからのようで,畦道に,背の低い草花が,春の優しい陽光の中で輝いていました。 黄色いタンポポが,此処だけ・・・早春の光景です。 |
中天高く,雲雀の啼き声が聞こえて・・・ほんとうに長閑です。 オオイヌノフグリと,ホトケノザ・・・優しい陽の光に淡い色の花が輝いて,見惚れてしまいました。 |
ホトケノザ・・・普段は足元の雑草として見ていますが,屈んでじっくり見ていると・・・春になったなあ〜と実感します。 |
畦道に,菜の花が,もうすぐ開花しそうです。 |
3月になっても雪が舞うことが多かった今年の冬ですが,畦道を淡い花々が彩る光景を目にすると,もう春なんだなあ〜と,しばし佇んでいました。 |