熊川宿


鯖街道(若狭街道)熊川の宿跡、2013年9月14日


 上中の町で,丹後街道から若狭街道が分かれています。若狭街道(国道303号線)は,国道303号線としては水坂峠を越えて琵琶湖西岸の近江今津に至りますが,水坂峠を越えた保坂で,京の都へ向かう道(国道367号線)が分かれています。小浜から上中を経て水越峠を越えて,保坂から南へ進み大原を経て京の都へ至る道が鯖街道と呼ばれる道です。

 鯖街道は,日本海に面した小浜で獲れた魚介類を京都へ運ぶ物流ルートで,鯖が多かったことから鯖街道と呼ばれています。小浜で獲れた鯖に塩をまぶして夜通し京都まで運ぶと,ちょうど良い味になったと言われています。



 その鯖街道の上中の町と水坂峠の間に熊川宿があります。古い宿場町の町並みが残っています。


 国道367号線は熊川宿のある旧道沿いをバイパスする前川沿いの道があり,旧道沿いの町並みは国の重要伝統的建造物群保存地区として選定されています。


 若狭街道は,小浜城主だった浅野長政が近江と若狭を結ぶ鯖街道(若狭街道)の宿場町として整備したそうで,江戸時代を通して鯖街道における随一の宿場町だったそうです。


 近代以降は,鉄道の開通やモータリゼーションの影響で鯖街道は衰退したため,熊川は戸数も減って開発されることなく,そのことが古い町並みが残ることにつながったようです。


 まだ午前中の早い時間帯で,観光客も少なく,ゆったりと旧宿場街の古い町並みを散策しました。





 宿場町跡には,水路があり,豊富な水量の水が流れていました。




 此処は衣類を販売する店,古い佇まいです。


 中には衣類が吊るしていました。