神宮寺,鵜の瀬


サブタイトル、2013年9月14日


 若狭路に向けて,神戸西ICから山陽道で三木JCT,神戸JCTを経て中国道に入り,吉川JCTから舞鶴若狭自動車道に入りました。

 快晴だったのが,しばらく走ると霧に包まれました。篠山辺りは,秋から冬にかけて霧の中を走ることが多いのですが,もう,そんな季節…。


 小浜西ICで降りて,しばらく丹後街道(国道27号線)を走って小浜の市街地へ。遠敷川沿いの県道35号線をしばらく走って神宮寺へ。

 神宮寺は,奈良の東大寺・二月堂の「お水取り」に所縁のあるお寺です。「お水取り」というのは,二月堂の舞台で火のついた松明を振り回す「お松明」のことだと思っていたのですが,職場の先輩に,閼伽井屋(あかいや・別名若狭井)で水を汲んで,本尊に供えられたり供花の水とすることが「お水取り」(3月13日)の名前の由来だと聞きました。

 閼伽井屋の井戸水は,若狭の遠敷明神(おにゅうみょうじん)が神々の参集に遅れたお詫びとして二月堂本尊に献じられたと伝えられており,神宮寺では、井戸に水を送る「お水送り」(3月2日)の行事を行い,その水が奈良・東大寺につながって,10日ほど掛かって送られるようです。

 「お水送り」と「お水取り」で若狭小浜と古都奈良はつながっているようです。小浜はまた「鯖街道」で京の都にもつながっています。



 神宮寺は遠敷川沿いの山あいにある静かな佇まいの空間にありました。


 奈良時代に若狭国一の宮(若狭彦神社)の神願寺として開創されたそうです。この奥の境内に閼伽井戸があるのですが,中に入るには拝観料が必要とのこと,井戸を見るだけですし,多田ヶ岳山麓の静かなか佇まいの雰囲気は味わったので,鵜の瀬へ向かいました。


 神宮寺から遠敷川をさらにさかのぼると,「鵜の瀬」があります。

 鵜の瀬は,遠敷川の中流にある淵で,2羽の白い鵜と黒い鵜が羽を休めた木の跡から、湧水が満ちあふれたのがはじまりという伝説が名前の由来のようです。





 遠敷川が左に向きを変えて小浜市内へ向かう淵… 鳥居の真正面の奥に相当します。


 此処は,上社(若狭彦神社)・下社(若狭姫神社)の2社からなる若狭彦神社に祭られている祭神の「彦の神」と「姫の神」の降臨の地として霊域となっています。