感覚をつないでひらく芸術教育を考える会
第7回研究発表会、2013年3月16日
感覚をつないでひらく芸術教育を考える会の第7回研究発表会が3月16日に開催されました。場所は兵庫教育大学芸術棟にある八角堂です。 |
今回のプログラムの概要は、 T. オープニング・ワークショップ U. 研究発表 V. 絵本ミュージカル W. パフォーマンス X. ワークショップ 結構盛り沢山の内容です。 |
オープニング・ワークショップは兵庫教育大学の初田隆先生による「音を描く」です。 |
(1) 黒板(板)の音 (2)ちりとり(板金)の音 (3)ボール箱(紙)の音 これら3つの音を聞いて、それを参加者全員に事前に配布した紙に耳にした音を描かせて、他の人の描いた音を見ながら、3つの音のグループのそれぞれの処に置いていきます。 |
紙の裏には(1)〜(3)の音の番号が書かれています。 |
概ね…グルーピングされていたようです。 * 研究発表は、京都女子大の山野てるひ先生、岡林典子先生、ガハプカ奈美先生による「感覚をつなぐ絵本教材について」です。 |
「音・色・形」を感じて感覚を広げる絵本を楽しむことを目指す中で、「音・色・形を共に感じる」、「オノマトペの面白さで遊ぶ」、「言葉のリズムを愉しむ」、「音から物語のイメージを膨らませる」、「様々な表現法を試みる」 |
今回の発表では「言葉のリズムを楽しむ」に主眼を置いて、声を出すことによってリズムを感じ、身体の動きにつなげる…実践の様子のビデオ紹介もありました。 |
そして絵本の読み聞かせの実演がありました。「ぶきゃ ぶきゃ ぶー」内田麟太郎・文 竹内通雅・絵 講談社2001 |
* 絵本ミュージカル…、NPO法人生涯音楽アカデミーの山地寛和氏と 楽笑音楽広場の樂ようこ氏のお二人による絵本の読み聞かせです。 |
ミュージカル仕立てで、身体全体を使ってのパフォーマンス… |
研究会の参加者の方々も、食い入るように絵本の世界に… |
かなりダイナミックな絵本の読み聞かせです。 |
絵本ミュージカルなので、ピアノの伴奏も… |
絵本を読む朗読の声とピアノの演奏とのやりとりが続きます。 |
絵本が次々とミュージカル仕立てで… |
絵本の絵、読み上げる声、そしてピアノ演奏の絶妙のコンビネーション… |
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休憩をはさんで兵教大の院生によるパフォーマンスです。芸術系の大学院の授業「総合芸術表現演習」の成果のようです。1番目は、和と洋の2人の料理人が登場します。 |
野菜を刻んで、そして食器等による演奏 |
刻んだ野菜をホワイトボードにホッチギスで留めてデザインして… |
そして二人で乾杯… |
パフォーマンスの2番目は、影絵仕立てです。 |
なかなかの力作で見ものでした。 |
パフォーマンスの3番目は、ドラムスと朗読とホワイトボードへの描画です。ドラムスがリズムを刻み… |
次にお金にまつわる朗読… |
ドラムスのリズムに合わせて、ホワイトボードの描画… |
パフォーマンスの4番目は、紫外線の光と白い手袋とトイレットペーパを用いたパフォーマンスです。 |
紫外線の光に浮かび上がる「白」を用いたシンプルな表現でした。 |
ワークショップは、NPO法人生涯音楽アカデミーの山地寛和氏による「耳・手・からだで感じよう」です。 |
絵本を通して、見て感じたことを自分なりに身体の特定の部位を用いて表現します。 |
立ちあがって、音楽に合わせて、身体全体を用いた表現… |
その次のワークショップは、音楽に合わせて画用紙を切り抜いて… |
この切り抜いた紙が、次のステージでキャンバスになります。 |
切り抜いた紙を糊でつなぎ合わせてキャンバスを自らの手でつくっていきます。 |
各自のキャンバスに、ポスターカラーを用いて、即興のリズムに合わせて彩で表現していきます。 |
即興音楽のイメージを各自が捉えて、筆を用いてキャンバス上に表現していきます。 |
即興演奏に使った楽器のひとつがオルフ楽器です。 |
最後に出来上がった作品を取り囲んで… |
壮観な光景です。 |
この状態で、最後の挨拶…兵教大の木下千代先生です。 |
最後に事務局の兵庫大の井上朋子先生からの諸連絡がありました。 |
兵教大の社キャンパスの正面の通り…桜並木が一斉に芽吹く前の冬の終わりの研究会でした。 |