SGH「学術研究」発表会


啓明学院高等学校、2017年02月01日


 昨年度よりSGH(Super Global HighSchool)に指定された啓明学院高等学校の「学術研究」発表会に参加しました.「学術研究」はSGHに指定されてから始めた学校設定科目ではなくて,啓明女学院から男女共学になった時から設定した科目だそうで,高校2,3年の2年間かけて卒業論文を仕上げるそうです.

 CADの授業を終えて,JRで須磨駅,そしてバスに乗り換えなのですが,バス停には長蛇の列・・・途中に神戸女子大があり,どうも午後からの授業に向かう学生のようです.普段,バスに乗ることがないので,先払いだったか後払いだったか,とりあえずプリペイドカードを手に持って乗り込みましたが,後払いでした.


 啓明学院前で降りて・・・啓明学院はバックに横尾山があります.


 啓明学院の前の道路を走ることはありますが,啓明学院の正門前に立つのは初めてかもしれません.


 啓明学院は明治19年にアメリカから派遣された宣教師ランバスが,居留地で開いた夜間英語学校がスタートだそうです.翌年にはパルモア牧師の名前から「パルモア学院」と名付けられたそうです.

 その後,男子校として「関西学院」そして女子校として「パルモア女子英学院」等,多くの学校が設立されたようです.

 昭和15年に「パルモア女子英学院」は「啓明女学院と名前を変え,平成14年には,中高一貫校として男女共学の「啓明学院」が誕生したそうです.

 母体となる教会は神戸栄光教会で,関西学院,旧・聖和大学,そしてパルモア病院がランバス系で,メソジストの流れを汲んでいるようです.立派な礼拝堂がありました.



 今回の学術発表では、オーラルセッションが4題、ポスターセッションが13題です.

 最初に校長からの挨拶,そして来賓の紹介があって最初はオーラルセッションです.

 一つ目は「インドにおける不可触民の地位は向上したのか」です.文献調査がメインで,しっかりとインドのカースト制に関して調べて,自分の意見を織り込んでいました.


 プレゼンテーションの後は質問ですが,来賓の方々から結構鋭い質問があり,ちょっと言葉に詰まる場面もありましたが堂々と回答していました.


2つ目は「ロゴセラピーは日本でうつ病の治療法として浸透されていくべきか」,うつ病とロゴセラピーに関する文献調査の結果をまとめて考察していました.


3つ目は「ネット社会から悪質な問題を減らすにはどうすればいいか」、ネット社会の概念とネットの諸問題に関してしっかりと調査していました.身近なテーマだったので生徒からの質問が多かったです.


最後は「決算書を見るだけで会社の今後はわかるか」で,決算書と経営分析に関しての調査結果をまとめていました.


 4つのオーラルセッションが終わった後には来賓からの講評で,発表者の4人は演壇に並んでいました.

 国際弁護士をされておられる方からの鋭い質問がありました.


 関西学院大学の先生からは,オーラルセッションの全体的な批評がありました.


 啓明学院の理事からは,違った切り口の話をされて・・・


 オーラルセッションの後は,ポスターセッションです.先程のオーラルセッションのテーマも含めて会場のあちこちでポスターの横に立ってプレゼンテーションが始まりました.


 もともと女子校だった為か,3分の2以上は女子のような気がします.


 映画ターミネーターを題材にした発表です.


 この日は寒く,タオルケットを羽織った生徒もいました.


こちらは「どのようにして伝統産業を残すか」着物を取り上げていました.保護者の方が熱心に聴いていました.


和食のダイズが世界の食卓を変えることが出来るか・・・面白い切り口のテーマでした.


「なぜ女性運動は時間がかかったのか」結構シビアなテーマを真正面から取り込んでいました.


 3年生の発表を1〜3年生と保護者や先生方が見る感じで,彼方此方で盛り上がっていました.


環境型社会の実現を目指した建築材料をテーマにした発表も,しっかりと調べていました.


 「学術研究」とは言え,卒業する3年生が登校して,1〜2年生が会場準備をした雰囲気で,ポスターセッションの時に緊張感とは違って,なんとなく和気あいあいとした雰囲気も良かったです.